作者自身が贈る秀丸エディタ用アウトライナー houtliner の使い方のコツ
どうしても愛用の秀丸エディタでアウトライナーを実現したくて、つくったのが houtliner だったが、秀丸エディタの限界もあってあまり使い勝手がよろしくない。私自身も使うかどうか悩むレベルだったが、せっかくだからと使っていくうちに、使い方のコツがわかってきた。
というわけで記しておく。
前提
houtliner について既に知っているものとする。(この時点で日本に何人いるんだよって話だと思いますが 苦笑)
以下はこれまで公開した情報。
- GitHub - stakiran/houtliner: 軽くてパワフルなアウトライナーを、秀丸エディタで。
- 入手先
- 秀丸エディタで 1 ペインのアウトライナーを実現できない理由 - stamemo
- 秀丸エディタ上でアウトライナーを実現する houtliner - stamemo
「タイトル」と「内容」を意識する
アウトライナーにおいては、各行の記述は二種類に分かれると思う。
「タイトル」と「内容」である。
- タイトル → 俯瞰する時にも表示できる行
- 内容 →俯瞰する時には表示させない行
タイトル行は折りたたみや目次ビューなどによって俯瞰表示できる。逆に内容行は表示されない。このような種類分けがあることで、「タイトルだけ表示する」という俯瞰が可能となる。アウトライナーでは箇条書きを並べるので、特定の単位でタイトルのみを表示させて俯瞰することは重要。これができないとキツイ。1000行の箇条書きは100行くらいで俯瞰したいのだ。
タイトルと内容は以下のように書く。
houtliner では、タイトルと内容は以下のように書く。
・・タイトル(セクション) ・タイトル(レベル1) ・タイトル(レベル2) ・本文(レベル3) ・本文(レベル3) ・本文(レベル4) ・本文(レベル5)
つまり セクション、レベル1、レベル2まではタイトルとして書く。
逆に 本文はレベル3から書き並べる。
なお、タイトルが思いつかない場合は「1」とか「2」とかダミーでいい。
以下に例を挙げる。
・・190311(Mon) ・ブログプロフィール検討 ・結論 ・2のプロフ案で下書きしてみるぞ ・2 ・別のプロフ案試しに書いてみよか ・…… ・…… ・1 ・なんか読みづらいんだよね ・何が読みづらい?あげてみ? ・…… ・……
俯瞰する時はアウトライン枠で
アウトライナーの主な操作として
- とりあえず書き殴っていく
- 適当な単位で俯瞰する(セクションやレベル1など高い位置から全体を眺める)
があると思うが、houtliner は俯瞰が弱い。
1ペインだと一画面で両方できるが、houtliner は 1 ペインじゃない。折りたたみ機能(レベル2で全部折りたたむなど)もないので、1ペインみたいに編集画面上で俯瞰ができない。そこで houtliner では アウトライン枠 という別ペインを使っている。
アウトライン枠ではレベル2までを表示する 仕様なので、レベル2 までをタイトルとして書いておけ、というルールにすると、アウトライン枠が俯瞰ビューとして見やすくなる。逆にレベル2/レベル1/セクションに内容を書いてしまうと、俯瞰ビューも何百何千行となってしまい俯瞰の意味がなくなる。
シェイクは正直キツイです
アウトライナーの真価は Tak. さんが提唱する「シェイク」、つまりは特定の箇条書きの単位を自由にあちこちに移動させることにあると思うが、houtliner はこのシェイクが苦手だ。
並び替え自体はアウトライン枠で D&D でできるし、一応操作としても「一つ上に移動」みたいな操作を用意している。
しかし秀丸エディタは 並び替えを行うと、(折りたたんで表示していたとしても)折りたたみが強制的に解除される という致命的な欠点がある。
たとえばアウトライン枠で「レベル1のみ展開」にしていたとしよう。この時、アウトライン枠ではレベル1の単位で俯瞰できるようになる。となれば当然、並び替えもレベル1の単位で行うことになる。実際、並び替えは D&D で行える。問題はこの後だ。並び替えた後、当該部分の折りたたみが解除され、レベル2までズラリと展開されてしまう のである。レベル1のみ展開しろ、と設定しているにもかかわらず、強制的に解除されてしまうのだ。これが本当に鬱陶しい。
一文字目に x を書く場合は、前にスペースを
俯瞰とシェイクはこのくらいにして、別の話を。
houtliner ではタスクの完了を表現する文法がある。一文字目に x または x を書くと発動するが、これが「x から始まる文章」を書く時に鬱陶しい。
先頭にスペースを入れて回避してください。
・振り返り(良かったことは先頭に o を、悪かったことは先頭に x を書いてね) ・o 楽しかった ・o Aさんとしゃべれた ・x Bさんとしゃべれなかった ・x 頭痛でふらふらしてた
↓ 完了表記の強調表示を避けたいなら、以下のようにする
・振り返り(良かったことは先頭に o を、悪かったことは先頭に x を書いてね) ・o 楽しかった ・o Aさんとしゃべれた ・ x Bさんとしゃべれなかった ・ x 頭痛でふらふらしてた
↓ あるいは整合性を合わせるなら o 部分も同じように書くことになるか
・振り返り(良かったことは先頭に o を、悪かったことは先頭に x を書いてね) ・ o 楽しかった ・ o Aさんとしゃべれた ・ x Bさんとしゃべれなかった ・ x 頭痛でふらふらしてた