Slack など業務チャットの運用で物申したいこと

職場で Slack によるチャットコミュニケーションが活発化してきたけど、運用面で不満があるので言語化しておく。

雑談や宣伝を Mention (@channel など)で投稿しないでほしい

Mention は言わば口頭で話しかけて割り込む行為に等しい。Mention が許されるのは 割り込んでも仕方ない時 だけだ。

にもかかわらず、「~~というニュースが面白かった」だの「~~の部署で~~になったみたいよ」だの「10日は兼ねての通り役員の~~さんが来訪されます」だの、それ割り込んでまで言うこと? というメッセージがしばしば @channel やら @here やらで Mention されてくる。これはたとえるなら、仕事している人に対して肩をたたいて「ねぇねぇ、~~というニュースが面白かったんだよ」などと言うようなもの。正直言ってウザくないですか。

仕事は集中して取り組むことが大事だ。メールにせよチャットにせよ電話にせよ口頭にせよ、割り込まれるのは望ましくない。Mention という行為は、Mention された側に通知が行くため、れっきとした割り込みになる。

  • Q: 「じゃあ通知を切ればいいじゃないか」
    • Ans: ダメ。割り込み自体は時には必要なので、割り込まれたことに気付くために必要である(通知を切ってると緊急のメッセージを送られても気付けない)。通知を切ることは、耳栓をして声掛けをシャットアウトし、また肩叩かれても無視する行為に等しい。
  • Q: 「チャンネル毎に通知やらミュートやらは制御できるので、うざいチャンネルだけ切ればいいのでは?」
    • Ans: それで済むならそうしたいところだが、 一つのチャンネルにはたいてい重要なネタとどうでもいいネタ(ノイズ)が混在する。切ってしまうと、前者も見逃してしまうことになる
  • Q: 「通知が来ても、通知ダイアログの内容を読んで "あとでいいや" と判断すればいいだけなので大した手間ではないと思うけど」
    • Ans: 手間でいうとそうだが、問題の本質は集中自体が邪魔されることだ。たとえば将棋のプロ棋士が大局で集中して読んでいる最中に、肩を叩かれて割り込まれたら、と考えてほしい。たとえ1秒で済んだとしても邪魔なはずだ。肩を叩かれること自体が問題なのだ。

アバターを入れてほしい

アバターがあるとメッセージの主を視覚的に一瞬で判断できる。文字を読むよりも断然速い。チャットでは膨大な量のメッセージを読むこともあるので、読むのに要する負担はできるだけ減らしたい。アバターはその役に立つ。

別に顔写真である必要はないので、その人であることがわかるようなアバターを何でもいいから入れてほしい。

その人であることが一意にわかるアバターを入れてほしい

繰り返しになるが、業務用チャットにおける アバターの意義は、その人であることが視覚的に一目でわかる ことだと私は思っている。なので何でもいいからといって、判別しづらいアバターは控えてほしいところ。

よくあるのが、仲間意識なのか複数人で同じロゴをアバターにするケース。たとえば同じロゴを設定した人が 5 人いたら、アバターを見ただけでは 5 人の誰かまではわからない。結局名前という文字列まで見ないといけない。

名前はローマ字で統一してほしい

まず名前の 書き方(フォーマット)は統一してほしい。人によって山田太郎だったり太郎山田だったり山田たろうだったりヤマダタロウだったり YAMADA TAROU だったり Taro Yamada だったり tarou yamada だったりする。見づらいったらありゃしない。ただでさえアバターのせいで判別コストが高いのに、名前のせいでさらに高くなってしまっている。

また、名前は出来れば ローマ字で記述してほしい。検索しやすいから だ。「漢字の方が視認性が高い」という意見もあるが、 視認性はアバターでわかる ので、私は打ちやすいローマ字が良い派。ここは好みだろう。

リアクションしてほしい

「了解しました」「読みました」というリアクションがほしい。でないと読んだかどうかがわからない。

仕事は段取りが大事だ。読んだかどうかがわからなければ、「読みました?」と尋ねることになる。尋ねずに進んでもいいが、たまに「まだ読んでないんだけど」と食い違いが起きることがある。いちいち口頭で尋ねていてはチャットの意味がない。

チャットの意義は、(リアルタイムに話し合っているのでなければ)お互いが自分のペースで仕事を進められることにある。そのためには、相手が自分でペースで進められるように、自分のボールを相手に返すことが重要。つまりはメッセージに対する反応である。

私としては「反応が無い=了承した」で良いとも思っているが、この運用はたまに「読んでないんだけど」と衝突が生じる。特に忙しい管理職に顕著。彼らは少しでも楽をしたいがために、こういうところにまで気が回らないし手も回らない。そのくせ、お偉いさんのどうでもいい雑談コメントにはリアクションしていたりする。

リアクションした後で「了解しました」は要らないと思う

二重。無駄。

たぶん「リアクションだけでは失礼ではないか」という意識があるのだろうが、チャットはもっとフランクに使って良いと思う。

ただし、(リアルタイムにコミュニケーションを進めている最中に)了解したことを相手にすぐに伝えたい場合は、Mention を付けて「了解しました」と書くこともある。リアクションしたことを通知させるためだ。これは私もよく使う。

使うルールになったんだからログインしてほしい

一部の使わない勢(主にリテラシー無い人や毎回「この雑務対応早くして」と怒られてる人)のせいで、結局メールでも知らせたり、口頭で知らせたりといった手間が生じている。

面倒くさいことこの上ない。使うルールになったんだからログインしてくれ。使い方わからないなら調べて。訊いて。

私としてはメールや口頭でも知らせるというお世話を廃止する、くらいしても良いと思う。怠け者のせいでこちらが負担を負うのはばかばかしい。

管理人はある程度詳しい人にしてほしい

ワークスペースの管理者が詳しくない人だと、「REST API 使いたいんすけど」 → 「(よーわからんから)ダメ」 が起きる。あるいは 「理由は何?」 → 「ちょっと試したい、触ってみたい」 → 「業務で明確に必要という理由がないとダメ」 というお堅い反応が返ってくる。

CRUD のうち CUD する権限であれば、まあわかる。下手なことすれば実害が出るから。でも Read するだけ、たとえばパブリックチャンネルを Read するだけのトークンくらいなら、許可してくれてもいいんじゃないか。ちょっと試してみるのもダメ?色々触って遊んでみたり試したりするもんでしょ、エンジニアなんだから。そうやって得られるものもある。つくられるものもある。Read だけなら実害は無い。

  • Q: API で取ったデータを悪用するとも限らないでしょ?
    • Ans: それ言っちゃキリないでしょ。手動コピペでもできるじゃん。API 使おうとすると性悪説になるの、なんで?
  • Q: Slack が落ちたらどうすんねん
    • Ans: 落ちません。Rate Limit などの仕組みが入ってます。
  • Q: プライベートでひとり Slack で試せば?
    • Ans: 会社は勉強の機会でもあると思っているので、そういう機会を潰す真似はイヤだなぁ。それに仕事で使ってるパブリックチャンネルに対して実行してみることにこそ意味がある。プライベートで数件投稿しただけでのチャンネルで実験するのと、色んな会話が既になされている会社のチャンネルで試してみるのとでは、意味合いが違うでしょ。
  • Q: そんな暇ないだろ。仕事しろよ?
    • Ans: してます。暇ではないです、学習の時間です。タスク管理をしてイエスマンから脱却すれば、できますよ。 イエスマン言いなりの社畜でタスク管理すらしらない残業当たり前マンと一緒にしないでください

これは一例に過ぎない。管理者が詳しくないと、すぐに一蹴される。一応反論もするが、まあ反論も一蹴されちゃうね。そして反感を買って、目をつけられる。

せっかく良いシステム使ってるのに、管理人の都合で束縛されるの、ほんともったいない。

おわりに

以上、宗教論や好みもあるだろうが、私の思いを書いてみた。