ワーク・ライフバランス社の働き方改革講演を聴講したのでまとめる
働き方改革に関する講演を聴く機会があったので、内容をまとめてみる。
- まとめ方について
- 講演元
- 働き方改革とは何か
- 働き方改革はなぜ必要なのか?
- モダンスタイルってどんな働き方?
- 働き方改革ってどこまで進んでるの?
- 働き方改革の進め方
- 働き方改革の事例
- 書籍って無いの?
- 質疑応答
- おわりに
まとめ方について
ざっくりと表面だけなぞる。
講演では論理的に、かつ資料や数字などの根拠やソースも適宜用いて説明に割いていたが、そこまでメモできてない&講演資料も展開されてないので、そのあたりのまとめは本記事では一切しない。
講演元
株式会社ワーク・ライフバランス さん。
働き方改革とは何か
「社畜(残業を厭わない男性社員)の長時間労働」に物を言わせた働き方を、社畜以外の多種多様な人間が短時間で成果を出せるような働き方に変えること。
※便宜上、前者を レガシースタイル、後者を モダンスタイル と呼ぶことにする。
働き方改革はなぜ必要なのか?
国視点と個人視点で一つずつ。
理由1. 【国】レガシースタイルがもはや通用しないから
そもそもレガシースタイルが通用していたのは昔の話。
昔:
- 人口ボーナス期 といって、若者が多く高齢者が少なかった
- 大量のニーズを満たすために、とにかく労働すればよかった
- 当時は仕事として重工業(≒力仕事)が多かったため、筋肉の多い男性が適していた
- 強い労働力を確保するために、会社は社員に重圧(パワハラやハードワーク)をかけた
- 労働力は替えが利いたので「重圧に耐えられないとクビだよ?」と脅すことで社員を奮起させた
ところが今は時代が違う。レガシースタイルは通用しない。
今:
- 人口オーナス期 といって、若者が少なく高齢者が多い
- 技術や文明の発展が進み、ニーズが高度化・多様化している
- 国が高齢者対応(社会保障)に忙しく、経済発展を後押しできない
- ただでさえ少ない若者(労働力)が、育児や介護で退いていく
今の時代に対応するためには、働き方をレガシーからモダンに変える必要がある(モダンスタイルの解説は後述します)。そうしないと高齢化社会に押しつぶされちゃうよ。財政破綻するよ。
理由2. 【個人】仕事がなくなっても対応できるよう自己鍛錬が必要だから
- これからの時代、少ない労働力で成果を出さねばならない
- 単純な仕事は AI 等、技術によって奪われていく
- 成果を出すためには自己鍛錬(スキルアップや人脈づくり)が必要
しかし会社で長時間働いていては自己鍛錬する暇もないし、そもそも精力的に生きるための身体や精神が蝕まれているケースもある。働き方改革によりモダンスタイルに変えて、プライベート時間を担保&心身ともリフレッシュしてやれば、どんどん自己鍛錬していけるようになる。
モダンスタイルってどんな働き方?
確たる定義は無かったので、イメージが湧きそうな事項を適当に書き殴ってみる。
色んな人をなるべく生かす
色んな人とは、たとえば以下。
- 育児に時間を取られる人
- 介護に時間を取られる人
- 障害を持っている人
レガシースタイルだと上記の人は切り捨てるが、オーナス期の今、労働力は貴重なので、これらの労働力もなるべく生かさねばならない。そのためには時短勤務やリモートワークなど、レガシーには無かった工夫(色んな人がなるべく働けるような配慮と仕組み)が必要。
短時間で成果を出す
オーナス期の今、労働力の単価は高いので、長時間働いてると人件費がヤバイ。短時間で成果を出さないといけない。といってもいきなり出せるはずもなく、徹底的な効率化とトレーニングが必要(やり方の一部は後述します)。
男性が長時間働かないこと
第一子を出産した後、夫が働き詰めだと、妻は孤独な育児に苦しむことになる。第二子を産む気が失せる。オーナス期を乗り越えるためには子供が必要なので、これはよくない。
じゃあどうすればいいかというと、夫が育児に参画して、妻の負担を和らげること。そのためには夫、つまり男性が長時間働かないことが重要となる。働き方改革=女性の活躍、女性への配慮、と短縮化されがちだけど、そうじゃないよという話。
WFB ではなく WLB
WFB:
- Work Family Balance
- 育児や介護を抱えてる人のみが配慮される
- 独身者などは配慮されない
- 独身者にも事情があるのに
- というか事情無くてもプライベート充実させたいやん?自己鍛錬もしたいし
WLB:
- Work Life Balance
- 対象は全従業員
働き方改革ってどこまで進んでるの?
国や企業の取り組みをつらつらと。
月100時間超えたら罰則、に法律改正
- 今までは労働時間長くても罰則は無かった
- 今後は法律で、月100時間を上限にした罰則を儲ける
勤務間インターバル制度
徹夜明けなどキッツイ時間外労働をしたら、一定時間は強制的に休ませる(インターバル)という制度。
背景:
- 人間、しっかり寝ないと集中力が回復しない
- 職種や状況によっては、どうしても時間外の長時間労働が必要になる。どうすればいい?
- 国「じゃあ仕事終わったら強制的に休ませる制度をつくりますよ(つくることを義務付けしますよ)」
働き方改革改革宣言
「うちは働き方改革してる素晴らしい企業ですよ」ってのをアピールするキャンペーンが活発化している。
- 各社の宣言 - TOKYO働き方改革宣言企業
- 企業名がシステムに登録されている感じ
- 労働時間革命宣言企業.pdf
- 社長が顔社員入りで直筆サインしてる
企業データを載せたサイト
「女性管理職率」みたいな値を見れるまとめサイトもある。
女性が活躍できる≒働き方改革に取り組んでいる、なので、ここを見れば各企業の取り組み具合がわかる。今時の学生はここから企業を推し量っているらしい。
働き方改革の進め方
各種手順、手法、考え方などを雑多に書き殴る。
無題
特に名前はついてなかったが、
- 1 女性の積極採用
- 2 長期間休んでも就業復帰できる制度の整備
- 3 長時間残業の是正
- 4 成果主義の定義修正
これを 4 → 3 → 2 → 1 と取り組んでいくことが改革の目安になるみたい。逆に 1 → 2 → 3 → 4 の順で取り組むのは間違い(1と2を整備しても3と4が無いと結局離れていく)で、この間違い犯しちゃう企業さん、多いらしい。
長時間残業を減らす方法4つ
- 属人性の排除(たくさん残業してる人の仕事を分散)
- 不要な仕事を削る
- 社内資料作成とか
- 社内でしか通用しない仕事で張り切るのをやめる。言い換えると、対外客に対する仕事のスタンスと同じにする(対外客相手だと余計な仕事はしないよね、それを社内でも心がける)
- 無駄話を減らす(特に立場のある管理職)
- ITスキル不足の解消
カエル会議
PDCA サイクルで進められるようなフレームワークがあるみたい。
出典: タイムリミットはあと2年! 「今」働き方改革が必要な理由 | スマートワーク総研
朝メール
毎朝、今日の予定と一言をメールでチームメンバーに共有する。
自分のデイリータスクリストをつくる習慣づけと、自分の現状を共有する効果がある。
集中タイム
「私、集中してるんで話しかけないでください」な時間帯を設ける&周知させること。
他にも色々
なんか 10-20 個くらい名前が出てたけどメモしきれず。
そういえば「100社あれば100通りのやり方がある!」という一文で締めくくられていたっけな。
働き方改革の事例
企業の例が 10 個はあったけどメモしてないので覚えてない。
書籍って無いの?
これ。
働き方改革の必要性を後押しする理論的・数値的根拠も豊富に載っているっぽい? 講演中も多数紹介されていたが、メモ取れるはずもなく&資料共有もされてないため、ここでは紹介できず。
質疑応答
Q: 定時前に呼び出されて「明日までにやれ」的なことが多いんだけど、どうすればいい?
Ans: 原因を一つずつ潰していくしかない。
- 例1: 契約が曖昧 → 追加料金もらうようにする
- 契約を厳しくすると仕事が取りづらい?技術があればそれでも取れるよ
Q: 早く帰るのが絶対に良いわけではない。別に帰りたくない人もいる。そういう人に対してはどう啓蒙すればいい?
Ans: その人の真意を引き出して、会社に居る必然性がなければ帰ってもらう
- 例: 「もっとバリバリ働きたいんです!」な人
- 聞き出してみると、真意は「成長したい」「~~になりたい」だった
- この場合、長時間残業は必要ではない。プライベートでも勉強はできるよね。つーか会社から給料もらいながら成長したいってのは甘えだぞ?
おわりに
SlideShare で資料無償公開したり YouTube で配信したりしてくれたら、もっと広まっていいのになぁと思ったけど、これでご飯食べてるから仕方ないのかな。