Scrapbox を試用してみた
メモツールとして Slack と GitHub ばかり使っているのだけど、そろそろ別のサービスを使ってみたいと思っていた。たまたま見つけた Scrapbox が良さそうに思えたので、試用してみた。
まずは仕様や性質を雑多に書き並べた後、最後に感想を。
サンプル
上がパブリックのサンプル。誰でも見れる。
下がプライベートのサンプル。誰も見れない。
ログイン
Gmail アカウントで可能。
プロジェクトとページ
プロジェクトの単位で URL が与えられる。プロジェクトは自由に Create できる。
https://scrapbox.io/(projectname)
プロジェクトの中にページをつくる。
https://scrapbox.io/(projectname)/(pagetitle)
見た目としては、プロジェクトを開くと、カード状にページがずらりと並ぶ。カードをクリックするとページが開く。カードのサイズや並び順はある程度変更可能。
プロジェクトの公開範囲
デフォではプライベート。招待メンバのみ閲覧と編集ができる。誰も招待しなければ一人用になる。
設定から Make Public を行うとパブリックにできる。誰でも閲覧できる。編集は招待メンバのみ。
UI
かなりシンプルに作られている。説明書要らず。一開発者として思わず唸った。
ヘルプも Scrapboxヘルプ を見れば十分。
ページの編集
- 自動保存なので楽
- WYSIWYG ベースだが、カーソルを合わせた行には生の記述が出てくる
- 記法について
エクスポート
エクスポートはプロジェクト単位で可能。Settings > Page Data より。
フォーマットは json。
APIは無いので自動エクスポートは無理。
以下は json ファイルのフォーマット。シンプルで扱いやすそう。
{ "name": "stadiary", "displayName": "stadiary", "exported": 1514699100, "pages": [ { "title": "はじめに", "created": 1514697643, "updated": 1514697643, "lines": [ "はじめに", "Scrapboxへようこそ。このページは自由に編集して活用できます。", "" ] }, { "title": "Profile", "created": 1514697766, "updated": 1514697834, "lines": [ "Profile", "こんにちは。", "" ] } ] }
タグ
ページ中に #tagname
と書くと、tagname タグが設定される。
タグは関連するページの表示や行き来をスムーズに行う仕組み。タグをクリックすると専用ページ https://scrapbox.io/(projectname)/(tagname)
にジャンプし、ここに同タグを持つページがずらりと表示される。
習慣的にタグを書く運用にすれば、読む時にタグをクリックしてあちこち行き来しやすそうだ。このシームレスさは Scrapbox の大きな特徴らしい(と他のブログで読んだ)。
クラウドとオンプレ
クラウド利用とオンプレ利用がある。
個人のクラウド利用は無償。ビジネスユースはどっちも有料。オンプレは企業向けのみで無償プランは無い。
感想
私はブログや Wiki や Markdown に凝り固まっているので、他のサービスを使っても同様のコンセプトを期待するし、そうでなかったとしても何とかして実現しようとする。だけど Scrapbox には通用しなかった。Scrapbox なりのコンセプトがあるので、素直に従ってみるのが良いのだろう。
全般:
- シンプルだし、動作も速いし、でストレス無く使える
- エクスポート機能もあるので安心
- UserCSS など結構 Hackable で遊び甲斐がある
予想外だったこと:
- ページを時系列に扱うコンセプトではない
- 2017年12月のページのみ表示、なんてことはできない
- 作成日時や修正日時でのソートは可能
- 見出しとTOC(目次)をサポートしていない
Scrapbox のコンセプト(だと思うこと)
- ブラウザから利用する
- ページは階層構造(見出し構造)を持つ程のドキュメントにはならない
- ページとページはタグで繋げる
とりあえず用途を決めてしばらく書き殴ってみようと思う。日記か、仕事の日報か、ライフログか、技術備忘録か(いっそのことこのブログから移行しちゃう?)——どう使おうか。楽しみ。