Dropbox サポート終了のため MacBook Air を 10.9(Mavericks) から 10.14(Mojave) にアップデートした

執筆マシン&ネットサーフィンマシンとして使っている MacBook Air だが、Dropbox が「10.9 以前は 2019 年 4 月で使えなくなります」と仰る。MacOS をアップデートせなばならない。調べてみると、10.14 の Mojave にアップデートできる模様。一連の作業内容についてメモ。

1. MacOS を Mojave にアップグレード

まずは OS のアップグレードが必要。

  • 作業時間: 10分
  • 所要時間: 一晩丸々かかる

手順としては、以下公式サイトを辿る。

すると最終的には App Store で Mojave をインストールする形になるはず。

時間がかかるのはここから。何しろ 6.1GB もあるブツだから。ダウンロードはすぐ終わる(オンライン型のインストーラなのだろう)が、続くインストールがとにかく長い。私は WiFi をつないだまま一晩放置した(朝起きたら完了していた)。

2. Git コマンドが動かないので対処する

GitHub を物置として使っているので、git が使えないと死ぬ。今は git を実行しただけで「pxcrun: error: invalid active developer path...」などと怒られる。対処したい。

  • 作業時間: 1分
  • 所要時間: 20分

以下コマンドを実行するだけで良い。ただし XCode をインストールする形になるらしく、この XCode が中々に大きいブツなので結構時間かかる。気長に待つ。

$ xcode-select --install

3. 日本語入力システムが使いづらいので対処する

日本語入力システムがなんかおかしい。日本語が打ちづらい。対処する。

(余談) ちなみに Google 日本語入力など他の IME を使うつもりはない。バッテリー消費が激しいから。

3-1. ライブ変換を無効にする

なんか勝手に変換が走る?感じの、よくわからない使いづらい挙動をしている。これは「ライブ変換」という機能らしいので無効にする。

  • 作業時間: 1分
  • 所要時間: 1分

手順は、右上の IME アイコンをクリックしてメニューを開いて、「ライブ変換」を無効にすればいい。

3-2. 常に半角スペースで入力する

Mojave の日本語入力システムは「ことえり」ではなく JapaneseIM というそうだが、コイツが常に半角スペースで入力するオプションを用意してないポンコツである。

設定変更は結構めんどうくさかった。

  • 作業時間: 10分
  • 所要時間: 10分

i. まず全体像をおさらい

  • 「常に半角スペース」の実現は、KeySetting_Default.plist というファイルをいじる
  • でもこれ、システムファイルで、簡単にはいじれない
  • いじるには...
    • csrutil とかいうセキュリティツールでセキュリティを落とす
    • KeySetting_Default.plist をいじる
    • csrutil とかいうセキュリティツールでセキュリティを戻す

ii. 作業手順

※本手順では、macOS の再起動と(Windows でいうセーフモードみたいな)モードを使う(つまり 作業中の mac でブラウザ等で手順見ながら、なんてことができない )ので、別途本手順を読める手段を用意しておくと良い。

  • (1) macOS 復元システムを起動する
  • (2) ユーティリティ > ターミナルからターミナルを開いて、セキュリティを落とす
$ csrutil disable

ちなみに csrutil disable 実行時点で、既に disable になっている。csrutil status を見ると enabled のままだが、これは再起動してなくて反映されてないだけ。

  • (3) reboot コマンド等で再起動し、普通にログインして、ターミナルを開いて、以下のように plist ファイルをいじる
$ cd /System/Library/Input\ Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/
$ sudo vi KeySetting_Default.plist

いじり方だが、 macOS High Sierra / Mojave で 日本語モード時に スペース <-> 半角 入れ替え - Qiita がわかりやすいので抜粋

--- /System/Library/Input Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/KeySetting_Default.plist.orig 2017-09-26 10:34:40.000000000 +0900
+++ /System/Library/Input Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/KeySetting_Default.plist  2017-09-26 10:38:30.000000000 +0900
@@ -11,12 +11,16 @@
            <key>&apos; &apos;</key>
            <dict>
                <key>command</key>
-               <string>contextual_space</string>
+               <string>direct_input</string>
+               <key>character</key>
+               <string> </string>
            </dict>
            <key>shift+&apos; &apos;</key>
            <dict>
                <key>command</key>
-               <string>contextual_space_reverse</string>
+               <string>direct_input</string>
+               <key>character</key>
+               <string> </string>
            </dict>
            <key>delete:</key>
            <dict>

コピペ用文字列も置いとく。

                <string>direct_input</string>
                <key>character</key>
                <string> </string>

                <string>direct_input</string>
                <key>character</key>
                <string> </string>
  • (4) 日本語入力システムを再起動して反映させる
$ killall JapaneseIM

ここまでで「常に半角スペース」は実現できているはず。

あとは、落としたセキュリティをもとに戻しておく。

  • (5) (1) と同じ要領で macOS 復元システムを起動し、ユーティリティ > ターミナルから以下を実行
$ csrutil enable

もう一度再起動。これで一段落。

4. 使っているアプリに許可を与える

私の場合、BetterTouchTool や ClipMenu を使っているのだが、これらが動かなかった。権限付与されていないせい。付与していく。

  • 作業時間: 3分
  • 所要時間: 3分

設定は 2 箇所必要。

設定手順(全体的な設定):

  • システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > 一般
  • ダウンロードしたアプリケーションの実行許可を「App Store と確認済みの開発元からのアプリケーションを許可」にする

設定手順(個別の許可):

  • システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > プライバシー
  • 左ペインからアクセシビリティを選ぶ
  • 右ペインに、実行を許可するアプリを追加

5. システム環境設定は全部眺めてみる

他にもシステム環境設定は一通り眺めてみて、要らないものや気に入らないものは適宜変えると良い。なんかちょろちょろ変わってたりするので。

  • 作業時間: 10分
  • 所要時間: 10分

6. キーボードのバックライトを消す

バッテリーを食うし目障りなので、キーボードのバックライトは無効にしていたのだが、勝手に有効になっていた。

  • 作業時間: 1分
  • 所要時間: 1分

Fn + F5 キーで明かりを 1 段落とせるので、一番左まで落とす。

※Mission Control の設定次第では F5 キーだけで作用するかも

7. ファイルの関連付けがリセットされているので適宜直す

私の場合、.txt と .dry は mi に関連付けしていたが、これら関連付け設定がリセットされてやがるので再設定が必要。

  • 作業時間: 1分
  • 所要時間: 5分

作業手順は以下のとおり。

  • 1: Finder で関連付けを変えたいファイルのあるフォルダを開く
  • 2: 当該ファイルを選択して、ファイル > 情報を見る
  • 3: このアプリケーションを開く、から関連付けしたいアプリを設定し、すべて変更ボタンを押す

8. bin/ 配下のエイリアスが死んでいるので .bash_profile などに書き直す

  • 作業時間: 1分
  • 所要時間: 5分

私は Sublime Text のエイリアス subl を以下のようにしてつくっていた。

sudo ln -s "/Applications/Sublime Text.app/Contents/SharedSupport/bin/subl" /usr/bin/subl

しかし Mojave ではセキュリティが強化されて bin/ 配下に書き込めないからか、パーミッションエラーが出る。

仕方ないので、.bash_profile などに以下を書くことで対処。

alias subl="/Applications/Sublime\ Text.app/Contents/SharedSupport/bin/subl $1"

ひとまずここまで

とりあえずここまで。

他に設定を直したことがあったら、気が向いたら追記する (2019/02/14 追記) 7と8を追記した。

Mavericks と比べて Mojave はどう?

一言で言うと なんか動作が重たいのでイライラする

私にとって MacBook Air は「軽快な執筆マシーン&ネットサーフィンマシーン」でしかなく、アプリの充実やら画面がキレイになりましたとか、そういうのはどうでもいい。iTunes も消してるくらいだし。

Mojave になってから露骨に動作が重たくなった。

どれくらいかというと、Alfred2 でキーワード検索した時の動きがもっさり(反映が遅い)していて「ん?バックで何か慌ただしいプロセスでも動いてるんか?」と疑うレベル。まるで Windows Update が走っている Windows みたいなもっさりさだ。

常にここまで重たいわけではないが、少なくとも Mavericks の時よりは明らかに重い。やらなくていいならアップグレードしたくなかったなぁ。

……他の使い心地については、これからわかることだろう。