「ファイル名を指定して実行」の本を書きました

「ファイル名を指定して実行」のすべて という本を書きました。電子書籍です。

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内容紹介や思いを語らせてください。後半はただの日記です。

どんな本か?

Windows の「ファイル名を指定して実行」について、とことん掘り下げました。内容としては、

  • 「ファイル名を指定して実行」の基本的な使い方
  • 「ファイル名を指定して実行」を使うと何が嬉しいのか
  • 「ファイル名を指定して実行」から実行できるファイル名たち
  • 「ファイル名を指定して実行」に好きな名前で好きなファイルを登録する方法
  • 「ファイル名を指定して実行」の履歴に関する詳細(有効無効切り替え、履歴削除、履歴データ構造詳細など)

などを盛り込んでおり、「ファイル名を指定して実行」を知らない初心者の方から、「普通に多用してますけど」という上級者の方まで幅広く対象にしております。

初心者の方は「ファイル名を指定して実行」を使って、アプリケーションや機能を素早く呼び出せるようになります。また、Windows の知識や用語解説も(ノイズにならない程度に少し)差し込んでいるので、併せて読んでいただけると理解がいっそう深まり、Windows に対するハードルが下がると考えております。

中上級者の方は「ファイル名を指定して実行」に関して、新たな発見があるかもしれません。「そんなコマンドがあるんだ」とか「そんな仕組みになっているんだ」など、何かしら出会えたら幸いです。あるいは読み物として、「ファイル名を指定して実行」好きの一人がどこまで追求できているかを興味本位で覗いてもらっても大歓迎です。

なぜ書こうと思ったか

元々「ファイル名を指定して実行」が好きで、後輩に啓蒙したり、Qiita に 「ファイル名を指定して実行」を極める という記事を書くほどでした。

ちょうど最近、電子書籍を書きたくて、まずは何か手頃なネタで書いてみようと Qiitaの過去ネタ をあさっていたところ、上記記事を思い出し、「せっかくだから有料コンテンツとしてどこまで仕上げられるか挑戦してみよう」という気になりました。

執筆手段

詳しくは Markdown ベースで KDP に電子書籍を出版してみた - stamemo にてまとめていますが、簡単にまとめると以下のとおりです。

私は Markdown + テキストエディタが大好きで、Word などを使うことは考えていなかったのですが、幸いにもでんでんコンバーターという手段があったのには助かりました。epub 変換は、自力でやると Pandoc あたりを用いることになるのでしょうが、自前で変換するのは何かと大変そうで、今回「とりあえず何か出版してみたい」を満たす上で障壁になりそうだったので控えました。

執筆期間とその中身

おおよそ 2018/10/03(水) ~ 2018/10/13(土) の 10 日間です。

まず予備調査として 2018/10/01 に 2 時間ほど電子書籍の出版方法について調べ、メジャーで手続きも簡単な KDP で出版してみようと決めました。

2018/10/03 の朝に早速読者層や目次を練り始め、余暇時間の大半を使って書き上げていきました。元ネタ記事 「ファイル名を指定して実行」を極める こそありますが、ほぼ全面的に書き直しました。また、Qiita 記事とは違い、初心者の方も対象に含めていたので、解説を丁寧に行うよう注意しながら進めました。

執筆ですが、休日はポモドーロテクニックを使ってほぼ費やしてました。ある日のタスク管理ログは以下のようになっています。

4 2018/10/06 Sat 07:16 07:50 a run
4 2018/10/06 Sat 07:50 07:50 XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 07:50 08:19 XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 08:19 09:57 b run
4 2018/10/06 Sat 09:57 10:18 b XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 10:18 10:49 b run
4 2018/10/06 Sat 10:49 12:25 XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 12:25 12:25 XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 12:25 12:25 XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 12:28 12:59 d run
4 2018/10/06 Sat 12:59 13:08 XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 13:08 13:46 d run
4 2018/10/06 Sat 13:46 14:04 XXXXXXXX
4 2018/10/06 Sat 14:04 14:35 d run
……

XXXXXXXX は伏せてますが休憩として家事や食事などを差し込んだものです。30分のポモドーロで書いて、休んで、また30分セットして……というサイクルをひたすら繰り返していました。たぶんフロー体験も出来てたと思います。久しぶりに充実した休日でしたね。

一通り原稿が仕上がって、見栄えや校正に入ったのが 2018/10/10 です。ここからはでんでんコンバーターにアップロードして、出来た epub をダウンロードして、Kindle Previewer で読み込ませて……の繰り返しでした。今、作業フォルダの残骸を見ると epub ファイルは 59 個ありました。

校正や推敲は、何度やってもきりがなくて、泥沼にハマる感覚でしたかね。ここで折れても仕方ないので、「これならまあ大丈夫だろう」と思えたラインで出版に踏み切りました。それが 2018/10/13 の夜です。

日付が変わる前に出版完了して、翌日朝調べてみたら、無事出版されてました。

お値段

出版に際し、最も頭を悩ませるのがお値段らしいのですが、私はあまり迷いませんでした。

  • まずは軽めの本を一冊出してみたい
  • 100ページくらいだし、印税が1冊約100円でわかりやすいから 300円 でいいか

という具合に決めました。

ふと「最初から無料とか1円とかでもいいのでは」と思いもしましたが、無料を言い訳に手抜きをしたくはなかったんで、300円に見合ったコンテンツをきちんと書くという意味でも、300円にしました。

ちなみに、これ以上の値段(たとえば1冊200円が入る600円、1冊300円が入る900円)は、ボリュームと内容的に不適当だろうと考えて採用しませんでした。大半はネットで調べればわかりますし、上級者や本職の方なら自分で手を動かしたり、あるいは Microsoft の技術サイトを読めばわかることです。ボリュームは、だいぶ頑張ったのですが、100 ページ超えたくらいですね。しかも設定手順などの画像が多少あるので、文章だけで言えば 70 ページくらいでしょう。頑張れば Qiita の長文記事として書けなくもないレベルです。

そんなわけで、300円です。

反響

カテゴリが誤っているのと、まだまだ宣伝不足なのもありますが、レポートを見たら購入が付いていました。買っていただいた方、本当にありがとうございます。

反響はもっと知りたいので、もう少し宣伝していこうと思います。本記事もその一環です。もちろん、宣伝ばかりしていては煩わしいので、本ブログや Twitter ではこのくらいにして、あとは別の方法を考えます。何か良い手段はないでしょうかねぇ。

おわりに

というわけで、初電子書籍の執筆&出版日記でした。