ポメラ DM200 で文章執筆に集中するテクニック8つ

ポメラDM200を使い始めて 三ヶ月くらい経ち、文章執筆に集中するためにはどうしたらいいか、何を避けたらいいか、といったことがだいぶわかってきた(と思う)ので、まとめてみたい。

(1)日本語と全角文字をメインに書くようにする

ポメラは PC ほど全角/半角の切り替えや半角文字(記号含む)入力を効率化できない。

  • 半角/全角キーや Shift キーが押しづらい
  • 「常に半角スペース入力」ができない(ので全角スペースが混じりやすい)
  • 記号やコード片をサクっと挿入できるスニペット機能がない

そのため英語やコードなどを書く人にとっては苦痛となる。

私もエンジニア気質なだけあって「スペースと英文字は常に半角」主義者なのだが、ポメラでこれを貫くのはかなりストレスが溜まり、ついには諦めた。

ポメラでは日本語と全角文字だけを書く くらいのつもりで割り切る。そうすると半角に絡むストレスが無くなって執筆に集中しやすくなった。

(2)二種類のスクロールを使う

DM200 は二種類のスクロールをサポートしている。

  • Ctrl + ↑/↓ で前後の見出しにジャンプする
  • Alt + ↑/↓ で1画面分スクロールする

これらを使うと、ただ↑/↓でスクロールするよりも圧倒的に速くスクロールできる。長文執筆時には欠かせない。

特に見出しジャンプは、間に何百行あろうと一発でジャンプできるのでオススメ。たとえば小説では、章や節の単位で見出しをつくっておけば、その単位でジャンプできる。ずらずらスクロールしなくていいのだ。

(3)見出し表記は辞書変換で入力する

DM200 でアウトライン機能を使っていると # 大見出し あるいは .. 中見出し といった記述を使うことになる。しかしシャープにせよドットにせよ、半角文字であるため、いちいち全角から切り替えて打たないといけなくてだるい。

辞書登録 しておくと楽だ。私は以下のようにしている。

  • # に「み1」を登録する
  • ## に「み2」を登録
  • ……

「み1」とは「見出しレベル1」という意味だ。こうすれば半角入力に切り替えることなく見出しを挿入できるし、この読みはとても覚えやすいので不器用な私でも早々に習熟できた。

さらに言えば、読みに数字が入っているため、他の文脈で変換した時にうっかり登場することもない。(これが仮に「み」で登録しておくと、「み」を含む文脈で変換した時に意図せず「# 」が登場することがあって煩わしい)

(4)ショートカットキー割当は本当によく使う操作だけにする

DM200 はショートカットキー(ファンクションキーに特定操作を割り当てる)をサポートしている。

が、よほどよく使う操作でない限りは、無理に割り当てなくてもいい。下手に割り当てても覚えられずに混乱するし、どこに何を割り当てるかウンウン悩む時間ももったいない。そういうカスタマイズも楽しいが、真にやりたいこと/やるべきことは執筆であって、カスタマイズではないはずだ。

右下のメニューボタン → カーソルキーでメニューを辿る、でもそこそこ速く呼び出せる し、たいていはこれで十分である。

(5)黒背景白文字にする

DM200 ではデフォでは「白背景黒文字」となっているが、私は 「黒背景白文字」の方が見易く、また疲れにくい と感じた。

医学的根拠は知らないし、個人差があるかもしれないが、両方試してみることをオススメする。長く使い続けるだけに、極力見やすさと疲れにくさは整えたいところだ。

(6)スリープとオートパワーオフでケチケチしない

スリープやオートパワーオフの時間が短いと、執筆中に考え事をしたりコーヒーを淹れている間に画面が消えてしまい、復帰させるのがもどかしくなる。

思い切って時間を伸ばした ところ、そのようなストレスが無くなって快適になった。

もちろんその分バッテリーの保ちは悪くなるが、こまめに充電しておけば(私の生活スタイルなら)別に困らない。ケチケチせず、もっと早くから伸ばしておくべきだった。

(7)バージョン管理する

これはバージョン管理という概念を知る人向けになるが、DM200 をこまめに PC に繋いで、Git などでバージョン管理をしておくと安心できる。

  • 過去削除したファイルを、履歴を遡って取り出せる
  • コミットログを見れば進捗がわかる
    • 今週は2000行追加した、先週は200行しか増えてない、とか
  • 万が一 DM200 が壊れても、バージョン管理してる側にデータが残っている(バックアップにもなる)

更に言うなら、私は以下のような運用をしている。

  • 私は GitHub にアップしている(もっとも有料プランのプライベート化は必須だが)
  • GitHub にアップするタイミングはタスク管理ツールで管理(漏れることはない)
  • アップ作業は スクリプト により極力省力化している

これでポメラを使う時はバックアップがどうとか、進捗どうやって計算しようとか、要らない文章も一応保存しておきたいなとか、そういったことを考える必要がなく、執筆に専念できるようになった。

(8)文章を別ファイルにコピーするときは「切り取りを使わない」

ポメラを使っていると、「文章を別ファイルに待避させておこう」というシチュに出くわす。

その時に 切り取りを使ってはいけない。なぜなら、切り取った後、うっかり別の文字列をコピー or 切り取りしてしまうと、 最初切り取っていた内容を失ってしまう からだ。

切り取りではなくコピーを使うこと。そうしたら万が一失ってしまっても、コピー元に文章が残っている。またコピーをやり直せばいい。

元の文章は、別ファイルへのペーストが完了した後に消せばいい。二度手間だが背に腹は代えられない。文章をなくして「あああああああ」と泣きを見て執筆どころではなくなるような事態は二度と経験したくない。

おわりに

以上、あまりまとまりがないが、汎用的に使えそうなものを挙げてみた。