ひとり Slack でできることと半年使った所感をまとめる
Slack をひとりで使っている人達がいて、なんか楽しそうだなあと思って手を出した。といっても Bot を作る、みたいな高度なこと(プログラミングやらサーバー運用やらが必要なこと)で苦しむつもりはない。
半年くらい経ったか。そこそこ便利に、楽しく使えるみたいだ。できることとか、雑感とか、まとめてみよう。
最初にまとめ
ひとり Slack でできること:
- 他サービスの投稿内容や更新情報をSlackに流して一元集約
- 嬉しい: 情報をSlackに集約できること
- 例: ニュースサイトの更新を流す
- 例: ブログの更新を流す
- 例: Twitterの指定ユーザーのつぶやきを流す
- 例: Twitterの指定キーワード検索の結果を流す
- サイレントベアプログラミング(ブツブツ独り言を書きながら考え事する)
- 講義や勉強会のノートを取る
- 複数の PC 間でテキストやファイルをやり取りする
- 日記やつぶやき
(前提) ひとり Slack のイメージ
Slack を用意する:
- Slack で新たに Team を作ります
https://(チーム名).slack.com
← こんなURLをゲットできます- ログインします
- 画面左にチャンネル(部屋)一覧、画面中に今見てるチャンネルの内容が表示されます
ひとりと多人数とでは何が違う?:
- 多人数利用では、一つの
https://(チーム名).slack.com
内に複数の人間がログインします - Aさんはチャンネル1と2に、Bさんはチャンネル1と3に入室している、みたいに「人によってどのチャンネルを見ているか」が違ったりします
- 要するに
https://(チーム名).slack.com
は一組織、一チーム内のチャット全てを管理する単位なんですよ - ひとり Slack は、この単位を一人で使おうというわけです
できること
(その1) 他サービスの投稿内容をSlackに流す
他サービスに投稿された内容を Slack に流すことができる。これにより「Slackさえ見てれば更新状況がわかる」という状態をつくれる。いわゆる情報集約ですな。
連携のイメージ(データがどう流れるか)はこんな感じ:
(他のサービス) → [連携マン] → (Slack)
問題はこの「連携マン(連携を担う機能)」なんだけど、連携したいサービス次第で変わってくる。
一番単純なのは Slack 上で完結するパターン。
(他のサービス) → [Slackデフォの連携機能] → (Slack)
もうちょっと豊富な連携に手を出したいなら、IFTTT ってのも使う以下のパターンになる。
(他のサービス) → [IFTTT] → [SlackのIFTTTアダプタ] → (Slack)
以下具体的な連携例を紹介する。
(1)Slack のみで行えるもの:
Slack 上で設定が完結するもの。どんな連携ができるかは https://(YourTeamName).slack.com/apps から探せる。
私が使ってるのは以下。
- RSS を流す
- ニュースサイト全般を集められます
- 天気予報や災害情報なども
- IFTTT から流せるようにする
- これにより
(他サービス) → (IFTTT) → (Slack)
という連携ができる - Slackのみだと連携できないことも IFTTT により連携できるので、連携の幅が広がる
- これにより
- GitHub の自分のリポジトリに発生したイベント(Push, Issue, PullRequest)を流す
- ひとり用なので「自分が GitHub でいつ何をしたか」の履歴を残す、見る用途として
- リポジトリを一つ一つ選択しなきゃいけないのがだるい(30個見たいなら30回選択動作が必要)
最近では Gmail で受信したメールを Slack に転送するという連携もやってみた。
(2)IFTTT を使うもの
IFTTT という「サービスAで何か起きたら」「サービスBに対して何かする」的な連携を実現するサービスがある。Slack から IFTTT を使えるようにすることで、豊富な IFTTT の連携パターンを Slack に適用できる。
私が使っているのは以下。Twitter 関連ですね。
- Twitter の指定アカウントのツイートを流す
- Twitter の指定キーワード検索結果を流す
- 1時間に15ツイートまで しか流れません
(その2) サイレントベアプログラミング
以前、Qiita でこんな記事を書いたが、
要するに 独り言をブツブツ書きながら考え事をする 用途で使える。
(その3) 講義や勉強会のノートを取る
2017/09/17 に「Slack 勉強会」という勉強会イベントに参加したとしよう。当日のメモやノートはどうやって取りますか?紙に書く?テキストエディタに書く?
……色んな手段があるけど、Slackに書く 手段もある。
やり方:
- 「170917_slack_study」みたいなチャンネルを作る
- チャンネルが増えてくると混乱するので「YYMMDD__」を付けて見易くするのは大事
- 作ったチャンネルに入室して、ガシガシつぶやいていく
何が嬉しい?:
- チャット感覚でポンポン放り込めるので書きやすい
- ブラウザさえあれば使える
- たとえば普段使ってなくて慣れてない MacBook Air でも楽々書ける(私は Windows マンです)
- ひとり用なので発言内容に気を遣わなくてもいい
- よくTwitterでノート取ってる人がいるけど、全世界公開ゆえに文言を気を遣わないといけないので実はかなり脳に負担かかってる
- URL を書くと自動で展開されるので、後から見返しやすい
(その4) 複数のPC間でテキストやファイルをやり取りする
Slackはデータ置き場としても使える。複数PC間で、ちょっとしたテキストやファイルをやり取りするのに重宝する。
操作方法も以下のようにブラウザだけで完結する。
- アップロード: チャンネルにテキストを書き込む、ファイルをD&Dなどでアップロードする
- ダウンロード: チャンネルを見る、コピペする、アップされたファイルをダウンロードする
(その5) 日記やつぶやき
毎日の日記、つぶやきなどを書き殴る用のチャットをつくり、思う存分書くこともできる。
日記やつぶやきの効用については言うまでもない。書いて振り返る、書いて発散するからこそ冷静に自分を見つめ直せるし気分も落ち着く。これを知らない人は他の人に八つ当たりしたり、ネットでしょーもない非難や批判や誹謗中傷をしたりして迷惑をかける。
もし既存の手段で日記やつぶやきが無理だったのなら、Slackでも一度挑戦してみるといい。今度は成功するかもしれない。
日記については以下記事にて詳しくまとめている。
(その6) チャットシステムの練習
将来的にお仕事で Slack(あるいはこれに似たチャット)を使うかもしれない。ひとりSlackで遊んでおけば、もしそうなってもすぐに慣れることができるであろう!
ひとり Slack の所感(良かったこと)
- デザインといい、操作感といい、使っていて気持ち良い。楽しい。
- RSS を流し込んだり、日記書いたり、と情報を集約できて便利(あちこち開く手間がない)
- 軽快に動作するし、テキストから画像までガシガシ投稿できるので、(メモやら日記やら書くことが好きな私には)楽しい。
ひとり Slack の所感(イマイチなこと)
有料プランが無いと辛い
有料プラン(クレジットカード必須で月960円くらい)が無いと辛い。
特に 無料だと過去メッセージ10000件までしか見れない のが痛い。10001件目のメッセージが投稿されたら1件目だけ見れなくなると思うだろ?(どういう理屈か知らんけど)何千件と一気に見れなくなるんだぜ? (2018/11/05 追記) 間違いかもしれません。システムメッセージや連携サービス分のメッセージもカウントされてしまうがゆえに、あっという間に10000件をオーバーしてしまうというだけかもしれません。たとえば 1 日 100 件流れてくる RSS 2本と、Twitter 1本を連携させたら、1日あたり300件のメッセージが消費され、1ヶ月と少しで10000件が来てしまいます。
過去メッセージ読むのがやや不便
- 各メッセージの投稿日付が
YYYY/MM/DD (日本語曜日)
表記じゃないので見辛い - 各メッセージに付いてる投稿日時が「時刻」のみで、日付が付いてないので「これは何月何日のメッセージなん?」となって混乱する
- 日付は上にスクロールし続けるとそのうち「September 9th, 2017」という表示があるのでそこで初めて「これより下にあるから 2017/09/09 か」とわかる
- まあ各メッセージにマウスオーバーしたら日付時刻が全部ツールチップで表示されるけど
- 日付は上にスクロールし続けるとそのうち「September 9th, 2017」という表示があるのでそこで初めて「これより下にあるから 2017/09/09 か」とわかる
- いちいち上にスクロールして何度も再読み込みさせないといけない
- 一年前のメッセージ見たい場合とかどうするん?何十何百ってスクロールするん?
もっともチャンネルを工夫して運用すれば、少しはマシになる。たとえば一年分の日記を一つのチャンネルに書くのではなく、一ヶ月分のチャンネルを12個つくる、など。
おわりに
ひとり Slack についてまとめてみた。
Slack というとハードルが高そうなイメージがあるが、最近は日本語版も登場したし、日本語のヘルプも充実しているし、と国内でも盛り上がっている。また、特別なプログラミングスキルなどがなくても、画面から操作するだけで相当色々なカスタマイズができる。
ぜひ一度触ってみることをおすすめしたい。