匿名 Slack について実現方法や現実などを簡単に調べてまとめた
匿名 Slack を実現してみたかったので、先駆者たちの情報を漁って簡単にまとめてみた。一部個人的な試行過程も盛り込んである。
どうやって実現するの?
方法は二通り。
- 1: Bot つくる
- 2: 別の匿名入力手段をつくる
1 は「ユーザーから受け取ったメッセージを、匿名で、どっかのチャンネルにポストする」ようなBot。匿名でポストしたい人は、Bot に対して DM を送る形になる。
2 は、「Slack にポストできる何らかの投稿サービス」から Slack に匿名でポストするイメージ。
1 の例
2 の例
手順としては以下のような感じ。
- 1: Slack 側で「この URL にパラメータ投げたらメッセージ投稿できるぜ」な URL を発行する
- アクセスキーみたいなもん
- バレたら誰でも使えるので扱いには注意する
- 2: Google Forms で、1 に投稿する匿名フォームをつくる
よく起こる問題
誰がやるの?簡単にできるの?問題
匿名投稿システムの開発やらメンテやらを誰がやるのかという話。
言い出しっぺがやることになるのだと思う。
上記記事の範囲内では「ある個人が提案して」「サクっと許可もらって」「試しに作って運用してみた」くらいの軽さみたい。逆を言えば、そのくらいはフットワークの軽いチームでないとダメなんだろうと思う。
※私の体験談を言うと「意見集まりにくいので匿名チャット作りたいです。Botつくります。権限ください」 → 「ダメ」「業務ツールで "とりあえず試す" はナシ」で一蹴。
吐き出して終わり問題
改善系の会議や活動でもありがちだが 不満や改善点は挙がるものの、その先の具体的行動がない というパターン。
複数の記事が指摘していたことなので、陥りがちなことなのだと思う。
誰かわかる問題
これは Slack や匿名といった文脈ではなく、(私が携わっていたある界隈の)Twitter の Peing 質問箱の文脈なのだが、 匿名であっても文体や質問内容から大体誰かがわかる ことがあるらしい。特に対人要領に長けている人が、この能力に優れているように思う。
また、不満や改善をぶつけたいが、日頃そのようなネタを抱いている人間が少数 or 自分のみという場合、匿名でぶつけても事実上「あ、アイツだ」とバレてしまうという問題もある(投稿内容の希少性問題)。
匿名に対する危険視
これは調べたことではなく実体験だが、匿名投稿手段について検討しようとすると、無知な人や保守的な人が牙を向いてくる。
- もし誹謗中傷が来たらどうするの?
- 荒れたらどうするの?
- 匿名なんて手段に頼るのはどうかと思うよ?某掲示板じゃないんだから
- 普通に相談すれば良くない?匿名にする必要性は何?
- 匿名の意見なんて信用できるわけねえだろ
結論
二行で。
- 導入できるかどうかは職場次第
- できそうな場合はサクっとできる
- 一蹴された場合はたぶん無理
- 吐き出された意見を行動に移す仕組みも欲しいね