Microsoft に買収された GitHub は今後どうなっていくのだろう

GitHub が 8000 億円で Microsoft に買収された。公式ブログアナンスの日本語訳も GitHubの輝かしい未来 というタイトルで出ている。

今後 GitHub はどうなっていくのだろう。

なお最新情報は github lang:jaに関するTwitterニュース あたりを読むと見つかりやすい。

以下、上記タイムラインから気になった出来事を雑多に取り上げる。勉強も兼ねて私見コメント付き。

設計図共有サイト?

日経が GitHub を「設計図共有サイト」と紹介してしまい炎上した話。日経側は「わからん人にわかりやすく説明するためにこの言葉にした」みたいだが、「設計図共有サイトって何やねん。GitHub はそんなんちゃう」という指摘され燃えたようだ。今は「開発者向け共有サイト」に修正されている。

(コメント) 個人的には「ソースコード」はもはや誰もが知るべきレベルの常識だと思うんだけどなぁ。

GitLab に逃げる

GitHub競合の「GitLab」が有償プランの無料開放をオープンソースプロジェクトと教育機関向けに実施 - GIGAZINE

GitHub から GitLab に移行する人も出てるみたい。GitLab 側もチャンスを逃すまいと有料プランを無料化するなどアクティブになっている。

(コメント) 個人的には移行する気になれない。 GitHub の UI は群を抜いて優秀なので、正直これを手放すという選択肢が考えられない。ああ、すっかり依存してますな私。

IF_MS_BUYS_GITHUB_IMMA_OUT(買収されたらGitHubやめるわ) リポジトリ

面白いリポジトリがある。

GitHub - upend/IF_MS_BUYS_GITHUB_IMMA_OUT: GitHub has sold us out. This is the GitHub Evacuation Center.

Star は 2018/06/06 19:23:41 現時点で 3600 を超えている。

普通これだけ活発化したら Trending ページ に出るはずなんだけど、運営側によって非表示にされてしまったらしい。

(コメント) これはちょっと残念だよね。自分たちにとって不都合なことを隠しているわけだ。オープンで公正な世界はどうした。まあ営利企業なので不利益なことを避けるのは当然なのだろうが、この程度の活動にもメスが入ってしまうとなると、不安にはなる。

Q: なぜ Microsoft に買収されることがいけないことなの?

これは言語化が難しいところだが私の理解を書く。

GitHub は OSS を扱う世界最大のプラットフォームだ。そして OSS というものは常にオープンで公正な世界でなくてはならない。GitHub という企業は、一営利企業でながらも真摯に支えてくれていた。神経質な私も感心しているし、今も手に馴染んでいる。たとえば、

  • 機能や UI も群を抜いて使いやすく(所感では歴代No.1)、また改善され続けている
  • 余計な広告やリコメンドが一切無い
  • (チーム利用はさておき個人利用なら) 月額7ドルと 破格的に安い

あたりは素敵だ。もはや人生に無くてはならない存在だった。

さて、そんな GitHub だが、今回 Microsoft という大企業に買収されてしまった。Microsoft は同じように真摯に支えてくれるだろうか。

否、そうは思えないのである。Microsoft がオープンでなく、公正でもなく、またセンスも無いことは Windows "にも" 、あるいは Internet Explorer "にも" 携わっていればわかることだ。これまで何度も何度も振り回されてきた。「デファクトスタンダードの Windows だから」「天下の MS だから」で泣く泣く対応するハメになったことも一度や二度ではない。早い話、信用できないのである。

おわりに

マジでどうなるんだろう。お願いだから潰さないでくださいね Microsoft さん。今までどおり「GitHub の一ユーザー」として利用する、くらいのスタンスでいい。加えて新しいサービスやら何やらを 別のページで 売り込む。それくらいでいい。間違っても既存の GitHub 部分には手を入れないでほしい。たとえば広告出しちゃうとか、トップページに製品情報へのリンク入れるとか、そういうのマジでやめてね。

はぁ。どうなるんだろうなぁ。