GitHub Gist をブログとして使ってみた

成果物

Gist がリポジトリよりも優れている点

「Gist なんか使わなくてもリポジトリにアップすればいいじゃないか」と思われるかもしれないが、Gist には Gist の美点がある。

1: 記事単位でコメントといいねがある

リポジトリにはリポジトリ全体に対して Star 機能があるだけなので、記事単位での反応がしづらい。

しかし Gist にはコメント機能と Star 機能がある。1-gist 1-article にすれば、各記事にコメントといいねを持たせることができ、ブログのような運用が可能となる。

まあコメントも Star も GitHub アカウント限定だけど。

2: スッキリしたデザイン

リポジトリでドキュメントを公開する際に煩わしいのが デザインノイズ である。バージョン管理や共同開発用の機能へと導くリンクやらボタンやらがジャマだし、ログインしてないと「Join GitHub today」の枠も出てくる(しかも結構高さがあるから腹立つ)。目障りなのだ。

しかし Gist にはノイズがほとんどない。シンプルなブログテーマのようなスッキリしたデザインで、何か書きたくなるほどの魅力がある。

3: GFM がフルに使える

Gist も GitHub の一部なので GFM が使える。Emoji や TODO リストも書けるのだ。

GFM ほどシンプルでありながらパワフルでグラフィカルでエモーティカルな表現手段は無い(と思っている)。テキスト書き書きマンにとっては、GFM が使えるというだけで大きなアドバンテージなのである。

4: clone すればローカル完結できる

Gist は一見するとブラウザで操作しなきゃいけない風に見えるが、clone すればローカルで編集して commit & push なんて運用が可能になる。

Gist のダメなところ

1: ブラウザ上で使う時のエディタが使いづらすぎる

ちょっとした編集であればブラウザ上で編集したいこともあるが、Gist のそれは使いづらい。

  • なぜか WYSIWYG
  • 縦に長くなると横スクロールバーが出る
  • 日本語を打ってるとたまに打った日本語が消える(など日本語の扱いが全般的に弱い)

なので手元のエディタで編集してから、最後にコピペする運用一択になる。

2: 記事の分類・一覧機能がない

ブログには「カテゴリ」「アーカイブ」「ページネーション(次のn件)」といった機能があるが、Gist には無い。いや、無いことはないのだが、 stakiran’s gists ・ GitHub を見ればわかるように、ブログと比べればいささか物足りない。

結局私は GitHubに記事一覧的なリポジトリをつくる ことにした。いちいち更新するのは面倒くさいが、一覧性は悪くない。もちろんただの Markdown なので、各記事のコメントや Star の状況は一切わからない。一人用メモとして割り切るべきか。

3: エクスポートがしんどい

100個の Gist をつくるということは、100個のリポジトリを作るようなものである。つまりエクスポートするには git clone を 100 回行わなきゃいけない。もちろん、自分の Gist 一覧についても GitHub API 等で取らないといけない(まさかブラウザで一つ一つ URL をコピペする苦行をするわけにはいくまい)。

エクスポートがしんどいのだ。

え?エクスポートなんてしなくてもいい?いやいや、バックアップは取る派ですので。それとローカルに置いといて grep して探すことがよくあるので。やはりエクスポートは外せない。ゆえにエクスポートがしんどいとしんどいのである。

4: SEO 効果がない

はてなや Qiita であればコミュニティの力(新着一覧に表示してくれるとか)があるから多少なりとも SEO 効果がある。人が集まりやすい。人が集まればアクセス数も増えて嬉しいし、反応(直接的なコメントだけでなく Twitterはてブでしれっと呟かれているものも含む)が来たらもっと嬉しい。

しかし Gist にはそれがないから、無名な人間であればアクセス数は基本的にゼロであり、反応も全く期待できない。やはり一人用メモとして割り切るべきか。